2009年11月30日

くるみいろ − 胡桃色




胡桃で染めた淡い褐色


ちょっと地味な色あいですが
ひと口いただいただくと
まったりとくるみ風味が広がる「志野羹」です。

この色には、見覚えがありました。
宮城県南部にある丸森町の丸森和紙です。
農家の副業として紙すきをしておられる
年配のご夫婦のお宅にうかがったとき
座敷に積まれた和紙の中に、それはありました。

くるみの渋皮を入れて散らした
淡い褐色の紙。
見ためはゴワゴワしていそうなのに
手触りはあたたかで柔らか。
いつまでも触れていたくなる
手すきの風合いがありました。

くるみ染めの紙は奈良時代から使われ
『源氏物語』の光源氏が明石の君に送った文も胡桃紙。

そう思うと、この色も
なんとも風流に思えてきます。
たまには胡桃紙に手紙をしたためる
というのも、よさそうです。




【胡桃色】
くるみの樹皮で染めた、くすんだ淡い黄褐色。秋
の深まりとともに実が黄色くなるくるみは、10月
の季語。かさねの色目にも胡桃色があり、実と葉
の色を表す「香色(やや赤い薄茶色)」と「緑」の
色合わせ。こちらは四季を通じて用いられました。

posted by mikk at 23:55| Comment(6) | 霜月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
胡桃の香ばしさが口の中で
広がって美味しそうですね♪
胡桃紙、送り手の温かみを感じられて
お便りにも良さそうです。
なんだか和菓子の形が
胡桃紙を巻物にしたようにも見えてきます。
Posted by 豆奴 at 2009年12月03日 09:35
うーん、渋い色ですね〜
丸みのある形がつややかな感じですね

くるみの味は、私も大好きです♪
これは、蒸し菓子なのでしょうか?
「志野羹」・・・初めて聞く名前です
Posted by さくらねこ at 2009年12月03日 22:24
*豆奴さん*
たしかに、ふんわーりした丸みが
胡桃紙の巻物に見えますね。
このところ手紙は
和紙のものを選ぶことが多くなりました。
その時々に、色紙を散らしたものや
朱の線がすーっと引かれたものなど。
さしあげる方や、内容や、時期に合わせて選ぶのも楽しいですね。
便せんやはがきを入れた文庫に
お香を入れているのですが
和紙は、ことのほか香りがつくようです。
数日かけて届くころに
かすかに香ってくれたらと思いつつ書いています。
Posted by mikk at 2009年12月07日 09:24
*さくらねこさん*
渋いでしょう〜。
和くるみをなめらかにすりつぶし
葛でまとめた蒸し菓子です。
上品な甘さなのですが
この色と形から伝わるかどうかと思いつつ
和の色を優先してお届けしました。
志野羹は、聞きなれない銘ですよね。
これは焼きものの志野焼をイメージしたものだそう。
和菓子が描く世界は幅広いですね。
焼きものも、これから深めていきたいと
思っているところです。
Posted by mikk at 2009年12月07日 09:42
熱すぎる思い吸い取るくるみ紙

くるみ割り何が聞きたい耳に似る
Posted by 日向子 at 2009年12月25日 09:31
*日向子さん*
すーっと墨を染み込ませるように
思いをくるんでくれそうな紙を想像させる
クリスマスにふさわしい句ですね。
そのひそやかな思いを聞くのも
また耳の形をしたくるみ。
なにかに似ているんだけれどと思っていましたが
そうそう、あの形たしかに耳ですね。
ちょっとリアルな気もしますが。
そんなこと気にせず
いただきます。
Posted by mikk at 2009年12月25日 15:13
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