2008年10月26日

かりやすいろ − 刈安色




すすきに似た刈安で染めた黄


秋に花の穂をだす刈安は
どこにでも自生し、刈りやすいことから
その名がついたとも言われています。

すすきのようなイネ科の植物だからというより
刈安の名が、刈り穂を思わせるからでしょう。
どうしても百人一首の天智天皇の歌が浮かんできます。

秋の田の かりほの庵の とまをあらみ わが衣手は露にぬれつつ

秋の田の、仮庵(刈り穂)の庵の屋根のとまが粗いので
袖が夜露にぬれてしまった、という歌です。

新米の収穫も終わり、見まわせば野山も黄葉する時季。
お菓子も「秋の山路」へと秋色に染まってきました。

このお菓子、仙台ではあまり見かけない“こなし”になります。
見ためは、練りきりと変わりませんが、
こし餡に小麦粉を混ぜて蒸し、もみこなしてつくる
京都独特の製法になります。

仙台の限られたお店で、期間限定でつくられているため
その期間を待っての楽しみとなりました。
もっちりした重みのある食感。
練りきりとの違いもまた、味わい深いものです。




【刈安色】
やや緑みのある黄色。刈安で染めた色になります。
中国から渡ってきた刈安は、色名も古く、奈良時代
から文献に登場するほど。庶民の衣服の色でもあり
ました。八丈島の絹織物である黄八丈は、八丈刈安
(別名コブナグサ)で繰り返し染めた色になります。

posted by mikk at 00:58| Comment(8) | 神無月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!
HPの方も素敵になっていますね
「刈安色」という色があるのですね、
今日はめっきりと寒くなり、これからが紅葉もきれいな時期になります、日本の美ですね!
Posted by ミラクルパワーケーキ at 2008年10月26日 18:32
*ミラクルパワーケーキさん*
HPもご覧いただき、ありがとうございます。
島根も寒くなってきたようですね。
こちらも、黄葉や紅葉の季節です。
銀杏並木が色づく仙台の街も、言葉につくしがたいほど。
まさに色に染まる感覚です。
新緑もよいですが、これからの時季も
自然に感謝したくなる眺めが広がります。
おなじく日本の美ですね。
Posted by mikk at 2008年10月26日 22:38
かりやすいろ…、初めて耳にする色です。
すてきな色合いに包まれた「秋の山路」に
見られる色なんですね〜
同じ黄色でも、それぞれちがった色の名が
与えられている日本の色には奥深い情趣が
感じられ、感動してしまいます。
移り行く季節の色を楽しみながら、和菓子
の「秋の山路」をいただきたいものです。
Posted by 風恋 at 2008年10月26日 22:46
刈安色、初めて聞きました
とっても微妙な色あいですね
自然の妙を感じます

そして、このお菓子、刈安色の内側に桃色に餡色と重ねられていますね
おなじトーンの中間色でまとめられた秋色
優しい色あいで、優しい甘さがひろがりそうです
Posted by さくらねこ at 2008年10月27日 22:52
稲刈りにかかしは少し安堵顔

新米に梅干しひとつ秋の味

弱いのは期間限定特売日
Posted by 日向子 at 2008年10月29日 09:09
*風恋さん*
返事が遅くなってごめんなさい。
気づけば東北の山々は、秋の色あい。
鮮やかな黄葉や紅葉が見られるようになりました。
街で強い色を見慣れてはいても
この季節を彩る色には、言葉もなく
ただただ見とれてしまいます。
まだ今ほど色が出まわっていなかった時代には
どれほど心に残ったことでしょう。
秋田路の彩りに、そんな思いがよぎりました。
Posted by mikk at 2008年10月29日 23:30
*さくらねこさん*
返事が遅くなってごめんなさい。
この和菓子屋さんの餡は
ほんとうにやさしい色あいなのですが
小豆の風味が生きていて
口いっぱいに広がってきます。
その餡の色と、刈安色の間をとりもつ
少しくすんだ桃色。
おなじトーンなのが、無理なく自然でいいですね。
人のありようも、さまざまな心の色が綾をなしているのでしょうが、
どのような色あわせであっても
無理なく自然というのが、いちばんなのでしょうね。
Posted by mikk at 2008年10月29日 23:48
*日向子さん*
「稲刈りにかかしは少し安堵顔」
かかしも役目を終えて
ひと安心といったところでしょう。
そういえば、あまり見かけなくなりましたね、かかし。
鳥の知能が上がったのか、人の技術が上がったのか
時代とともに薄れていくものが多くなりました。
それでも、おいしさは新米ならでは。
今年も有機栽培で育てられた「ひとめぼれ」を
届けていただきました。
初めて栽培されたというゴマも、サヤごと添えて。
きっとゴマが飛び出してくるはずと言われ
サヤから出てくるゴマを待っているところです。
Posted by mikk at 2008年10月30日 00:07
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