2008年10月11日

ひわだいろ − 檜皮色




ひのきの皮で染めたこげ茶色


先日いただいた栗は、ふっくら大きめ。
うれしい初物となりました。
それが、さほど離れていない木であっても
実の育ちには、ずいぶん差があるのだとか。
養分を含んだ水の流れのせいなのか
土の違いなのか、よくはわかりませんが。

そこで浮かんだのが
宮大工の棟梁、西岡常一さんの言葉です。
木の性質は、土や環境によって異なるため
「木を買わずに山を買え」というのだそう。
その多くの言葉の柱となっていたのが、口伝です。

人間国宝の志村ふくみさんも
今の人はノートをとるのに懸命で
五感で覚えるところまで至らないのでは
と口伝の重要性を説かれていました。

それは、覚えようとする気構えに通じるのかもしれません。
書きとめずに、どれほど取りこぼさずにいられるのか
おそれにも似た思いはあります。

多くの言葉を身につけていけるように
願いもこめて今日は「栗ひろい」となりました。




【檜皮色】
黒みの赤茶色。『源氏物語』にも「檜皮色の紙の
かさね」として登場する、平安時代からある色み
です。衣服のかさねの色目にもあり、ひのきの樹
皮を表すように、黒みをおびた赤の蘇芳色と、薄
い藍色をかさね、一年を通して着用されました。

posted by mikk at 23:50| Comment(18) | 神無月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大きな栗、いいですね♪
秋らしく茸のお味噌汁と一緒に
栗ごはんでも食べたくなります。
五感で覚える・・・
それが一人前の証拠という感じがします。
感性を磨くことを忘れたくないですね。
Posted by 豆奴 at 2008年10月12日 12:30
*豆奴さん*
栗ごはん、いいですね。
手をかけたものは、おいしくて
じんわり体にしみてくる気がします。
味覚も子どものころから培われたもの。
ちょっとしたことに気づくような
感性をもちあわせたいですね。
もの想う秋だからよけいに
感覚を澄ましていたいなと思います。
Posted by mikk at 2008年10月12日 21:34
初秋から、しっかり秋色のお菓子になりましたね
あたたかみのあるこげ茶色が、秋の深まりを感じます

「五感で覚える」、とっても大事なことですね
メモを取って覚えることも必要だけど
そうすると、形だけしかおぼえられないことがありますものね

必要にせまられ料理を始めたころ、
本を見ながら作った料理は、いつまでたっても本がなければ作れませんでした
本を見ても作る際に記憶だけで実際の感覚で作ったものは、本なしで作れるんですよ

仕事だってそう
コピーとって見本を作ってそれを見て、、、
でも、「何故?」なのか 「なんのため?」なのか
それが抜けていては、形だけで応用がきかず役にたちませんもの

五感で覚えたものは、思い出そうとしなくても体が反応してくれるんですね
Posted by さくらねこ at 2008年10月12日 22:29
書き留めて書いたところを忘れてる

人も木も個性があっておもしろい

五感より第六感が冴え渡る

栗を食べ食べ過ぎてもうくりぐりだ
Posted by 日向子 at 2008年10月13日 19:11
*さくらねこさん*
たしかに、本を見ながらつくった料理は
何度つくっても、見なければできません。
見なくても、ある程度できるかもしれないのに
近くにあれば、つい頼ってしまいがちです。
失敗しながらも、自分の目で見て、感じること。
そこから、気づき、アイデアが浮かび
また新たなものが生まれてくるのでしょう。
失敗をおそれず、完璧を求めず
進んでいきたいなと思います。
Posted by mikk at 2008年10月13日 20:00
*日向子さん*
「人も木も個性があっておもしろい」
木も、野菜も、魚も、どれも規格サイズにそろえられ
見た目はきれいなのが現代。
宮大工の西岡さんによれば、それは無理を強いることだといいます。
昔の宮大工は、強い木質、弱い木質を考え
形をかえ、使う場所を考えたのだそう。
ひとの社会も、似ているような気がしますね。

ついまじめなコメントになりましたが
いつもの暮らしを思い浮かべると
「書き留めて書いたところを忘れてる」にドキッ。
「栗を食べ食べ過ぎてもうくりぐりだ」にクスッ。
そんな感じです。
Posted by mikk at 2008年10月13日 20:47
栗はまだいただいてませんが私の無農薬 無肥料
無手間の極小カボチャは栗の味です
本当に栗なんです
目をつぶったら絶対栗です

つまり私は毎日の様にでっかい栗をたべています

しかもタダ
有難いことです
自慢で申し訳ございません
Posted by 元窯 at 2008年10月13日 21:15
*元窯ご主人さん*
栗の渋皮をとることもなく
ぽくぽくした栗の味を、どっさり食べられるなんて。
ずーっと目を閉じて食べてしまいそうです。
おいしそうな餃子に続き、ぽくぽく栗かぼちゃ。
こちらは元窯ご主人さんを見習って
本日は餃子を手作りしましたが
ちょっと栗味のかぼちゃまでは、マネできそうにありません。
ご自慢どうもありがとうございました^^
Posted by mikk at 2008年10月14日 00:04
美味しそうですね。
見ているだけで、なんだかほんわかした気持ちになれました。
Posted by ひろの at 2008年10月14日 22:42
*ひろのさん*
ふくよか、でしょう。
こし餡でくるんだ中には白餡があって
ほどよい甘さでした。
ころんとした形に、弱いのです。
Posted by mikk at 2008年10月14日 22:56
ひはだいろ…、聞いたことはありましたが
こんなに濃い色だとは思ってもみませんでした。
抹茶といっしょにいただいたら、どんなにか
おいしいだろうナ…、と思いました。
「口伝」…、深い意味のある言葉に、しばし
考えさせられました。
コピーによる知識だけの習得が横行する現在、
五感にせまる口伝は、今こそ必要なのでは
ないかと思われました。
Posted by 風恋 at 2008年10月14日 23:46
*風恋さん*
その時々でお茶もいろいろ
コーヒーのときもあるのですが
このお菓子は、やっぱり抹茶でいただきました。
ゆっくりお茶を点て
お菓子をひと口ずついただいて
窓の眺めを楽しみつつお茶するひととき。
ほとんど我流ですが、すーっとした気分になります。
寄り道したり、道草したり
ムダと思われるようなことも五感でとらえていると
より深く口伝を理解し、また伝えられるように思います。
そう言いながら、最近は道草どころか散歩もしていないような……。
そこからはじめなければ、というこのごろです。
Posted by mikk at 2008年10月15日 20:27
こんにちは
檜皮色は作品の背景に使っています。
深みのある色合いは木々の緑や紅葉いずれもよく映えます。
檜皮色というと檜皮葺きの美しさを思い起こします。
四季ごとに周囲の色が移ろっていくなかで、それぞれの季節の色に調和します。
檜皮色からそうした日本の四季を感じます。
Posted by ymatsu at 2008年10月19日 10:12
*ymatsuさん*
和紙の作品をつくられていると
日本の伝統の色や、かさねの色目を
意識されることも多いでしょう。
どのような色を背景にするか
そこが、難しくもあり、楽しくもあるような気がします。
舞台衣装では、使い古しの絹やちりめんは
純白より生成りとあわせたほうが
より白く映ると聞いたことがあります。
和紙にも同じようなことがいえるのでしょうか。
また拝見しにうかがいますね。
Posted by mikk at 2008年10月19日 22:15
こんにちは。はじめまして。
「桧皮色」を検索して、お訪ねしました。
事後報告ですみません、リンクをさせて頂きました。
Posted by 龍爪色 at 2009年07月08日 17:13
*龍爪色さん*
ようこそ。
リンクありがとうございます、大歓迎です。
ブログで紹介されている、お父さまの文字の陣。
漢字の成り立ちを、方程式であらわされたような……。
ふと浮かんだのは
白川静さんの漢字の世界や、小説『博士の愛した数式』。
数字にとても弱いのですが
お父さまの数式を見ていると
きっと楽しくてたまらなかったのではと感じます。
龍爪色も、なかなか出会えない色名。
いろいろな発見をありがとうございます。
またぜひ遊びにお越しください。
Posted by mikk at 2009年07月09日 10:13
mikkさん こんばんは。
「龍爪色」のブログに、コメントありがとうございました。

 白の背景に一個の菓。他にはなぁーんにもない。

 器に盛られた和菓子、添えられた黒文字、一服のお茶。

 どちらもいい。

 でも、なにもない方にグイグイひかれます。
 
 次回の「和の菓 和の色」、期待しております。
 
Posted by 龍爪色 at 2009年07月09日 21:55
*龍爪色さん*
すっきりシンプルなものが
好みのようです。
先日、倉敷ガラスのワイングラスを求めたときも
「シンプルなものがお好きなんですね」
とお店の方に言われましたから。
部屋もすっきりしているようで
友人から「すっきりした部屋」とよく言われます。
さまざまに、好みは表れるものなんですね。
このところ、お菓子だけはいただいているのですが
お待たせしてごめんなさい。
次回の「和の菓 和の色」も、どうぞお楽しみに。
Posted by mikk at 2009年07月11日 00:25
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